飲食店を経営するオーナーにとって集客は常に悩みの種の一つではないでしょうか。新メニューの開発やクーポン券の発行など、集客につながるさまざまな企画を検討されていると思います。
しかし、どれだけ良い企画をつくったとしても、認知されなければ意味がありません。そこで重要となるのが、いかに多くのお客様に自店舗の存在を知ってもらうかです。
本記事では、自店舗の認知を高め、集客につながる施策のなかでも飲食店の集客に高い効果が期待できるGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)のメリットや活用のポイントを解説しますのでぜひ、参考にしてください。
Googleビジネスプロフィールとは、Googleが提供する、ビジネスオーナー向けの情報管理ツールです。GoogleやGoogleマップで検索した際に表示される自店舗の情報(営業時間・定休日・電話番号・地図・写真など)を編集することができます。
スマートフォンの普及もあり、これから行く場所を探す際にインターネットで検索をするユーザーが増加しています。この際、検索結果に自店舗の情報が表示され、店舗情報や写真、クチコミなどが充実していれば、ユーザーに来店してもらえる可能性が高くなります。
Googleビジネスプロフィールは、MEO対策(マップ経由での来店を促す施策)に必要不可欠なツールです。
飲食店がGoogleビジネスプロフィールを活用すべき理由はいくつか考えられます。なかでも大きいのは、飲食店探しにGoogle検索やマップ検索を利用する人が増えた点です。
弊社が2021年11月24日に発表した「若者の飲食店探しに関する実態調査」では、グルメサイトを利用している若者の85.7%が、コロナ禍においてGoogle検索やマップ検索を利用する機会が増えたかという問いに「多くなった」と回答しています。
また、飲食店を探す際、頻繁に利用する情報サイトは何かという問いにも、食べログ(57.9%)に次いでGoogle検索・マップ検索(46.7%)が2番目という結果です。
これだけ多くの方が使ってGoogle検索・マップ検索に自店舗の情報を無料で表示できるGoogleビジネスプロフィールは、飲食店のオーナーであれば、集客向上に必須のツールといえるでしょう。
飲食店がGoogleビジネスプロフィールを活用するメリットは「自店舗の情報をまとめて表示できる」「クチコミの収集が可能」「ユーザーの行動分析が可能」「ホームページを簡単に制作できる」「無料で利用可能」の5点です。それぞれについて解説します。
たとえば、飲食店を探すユーザーは、検索結果に表示された店舗に来店する可能性がかなり高いです。
ユーザーは、表示された店舗の中から、メニューや料金、料理や店内の雰囲気を伝える写真、お得なクーポン、クチコミなどの情報を参考にお店選びをします。
そのため、良質かつ正確な情報を発信すれば、来店してもらえる可能性はかなり高いといえるでしょう。ユーザーに対し、適切かつ興味を惹く情報を検索結果上でまとめて表示し、発信できるのは大きなメリットです。
Googleビジネスプロフィールには、ユーザーがクチコミを投稿できます。良いクチコミを集めれば集客にも良い影響があります。
クチコミを投稿する際、ユーザーは5段階で評価を行います。Googleは検索結果の表示を決める要素を公開していませんが、ユーザーの評価平均が4.0以上だと検索結果に表示される頻度が高くなる傾向があり、集客向上に大きな効果があるといえるでしょう。
更にGoogleマップ検索上で評価がXX点以上というような形でスクリーニングをかけることもできるので店舗評価を高めていく重要性は今後も高まるでしょう。
また、ネガティブなクチコミであっても、自店舗の課題点がわかり、サービス改善のヒントになる場合もあります。
クチコミをきちんと管理することで集客向上につながります。
Googleビジネスプロフィールには、ユーザーの行動を分析するためのインサイトという機能があります。具体的には次のようなデータ取得が可能です。
これらの結果を分析すれば、店舗情報の改善すべき点が明確になるため、PDCAを回すことで集客向上に大きく貢献するでしょう。
Googleビジネスプロフィールでは、管理画面上で簡易的なホームページを作成する「ウェブサイト」という機能があります。
用意されたテンプレートのなかから、気に入ったものを選択し、テキストと写真を入れればHTMLやCSSの知識がなくても簡単に作成が可能です。
簡易的ではありますが、ユーザーにとって最低限必要な情報は掲載できるため、自店舗のウェブサイトを持っていない、現在作成中の際には利用をおすすめします。
ただしウェブサイトは、作成自体は無料ですが、公開する場合はドメイン取得・管理費用がかかりますので注意してください。
Googleビジネスプロフィールは、ウェブサイト公開におけるドメイン取得・管理費用以外すべて無料で利用できる点です。
セールやイベント情報、定休日や営業時間、メニュー、内装や外観の写真、クチコミなど多様な機能のすべてを無料で利用できるため、さまざまな集客施策を行えます。
多くのグルメサイトで、店舗情報を充実させたい場合や検索結果の上位に表示させるためにコストがかかる点を考えれば、無料で利用できるのはメリットといえるでしょう。
飲食店の認知や集客力向上に高い効果を発揮するGoogleビジネスプロフィールですが、実際に利用するには、登録とオーナー確認が必要です。
Googleビジネスプロフィールを利用するには、まず登録をします。登録に必要なものは、Googleアカウント、店舗の名前、住所、業種、電話番号などです。
登録に必要な情報を集めたら、後は、Googleビジネスプロフィールのトップページから順を追って登録を進めていくだけです。
Googleビジネスプロフィールのさまざまな機能を使うためには、登録した人物が本当にその店舗のオーナーであるかの確認が必要です。
なお、Googleビジネスプロフィールは、自店舗のオーナー以外でも登録できてしまうため、先に登録されていると、その登録者にアクセス権をリクエストしなければなりません。
先に登録したものからアクセス権譲渡を了承された段階で、初めて自店舗のオーナーとしてGoogleビジネスプロフィールを利用できるようになります。
オーナー登録の詳しい方法については、下記の記事をご覧ください。
Googleマイビジネスのオーナー登録の方法と困った時の解決法を解説
登録、オーナー確認を終えたらGoogleビジネスプロフィールの活用を開始します。ポイントは「店舗情報の充実」「定期的な情報発信」「クチコミ対応」の3点です。
自店舗がどのような店舗なのか、どのようなサービスがあり、どのような料理を提供しているのかなど、基本的な情報からマニアックな情報までもらさず記載します。
特に小さなお子さんを連れていっても大丈夫か、ロカボメニューはあるか、個室はあるか、駐車場はあるかなど、初めてのお客様が気にする情報はしっかりと記載するようにしましょう。
定休日や営業時間のみ記載するのではなく、ユーザーが知りたいと思うような情報を発信していくことが重要です。
定期的な情報発信も集客効果を高めるうえで欠かせないポイントといえます。月に1~2回程度しか発信しないといった状況では、自店舗が魅力的に見えず、検索したユーザーに来店してもらえる可能性が低くなります。
割引やイベントがある時はもちろん、新メニュー情報やスタッフ紹介など、頻繁に情報を発信し、店舗へ来店したくなるようなGoogleビジネスプロフィールを作成しましょう。
投稿されたすべてのクチコミに返信し、ユーザーとコミュニケーションを取ることが非常に重要です。良い感想に対する感謝、悪い感想に対する謝罪や改善策の提案などを行えば、ユーザーとの信頼関係を構築するだけでなく、サービスの向上にも繋がります。
単純に感謝や謝罪で終わらせるのではなく、新メニューの提供日やイベントの告知などもさりげなく伝え、次回の来店へとつなげられるようにすることも有効です。
また、クチコミは、多くの人が店舗選びの参考にしています。クチコミの評価が高いことはもちろん、数が多いこともポイントです。クチコミの集め方については下記の記事を参考にしてください。
Googleマイビジネスでクチコミを集めるときやってはいけないキャンペーンとは?
情報発信やユーザーとのコミュニケーションを取る上で、ポリシー違反や、間違った活用をしないよう注意しましょう。使い方を誤ると、集客効果が薄れてしまうだけではなくGoogleからアカウントを停止されてしまうリスクもあります。
特に気をつけるべきポイントは「ガイドラインの確認」「クチコミのルール把握」「NAP情報の統一」の3点です。それぞれについて簡単に解説します。
Googleビジネスプロフィールでユーザーに有益な情報を伝えていくうえで、ガイドラインが設定されているので必ず確認しておきましょう。
たとえば次のような情報発信はガイドライン違反となります。
気づかないうちにガイドライン違反にならないよう、しっかりと確認しておくことが重要です。
特にオープン直後の飲食店では、なかなかクチコミの投稿をしてもらえないケースも少なくありません。しかし、オーナーや従業員がお客様を装い、自作自演のクチコミをすることは絶対にNGです。
また、オーナーが食材の卸先や従業員の家族など関係者に投稿の依頼をする、上述したようにプレゼントや懸賞と引き換えにお客様にクチコミを依頼するのも違反となります。
店舗名(NAME)、住所(ADDRESS)、電話番号(PHONE)の頭文字を取った略称であるNAP。インターネット上で自店舗の紹介をする際は必ず一致しなければなりません。
Googleは、NAP情報を基にインターネット上に掲載されている店舗が同一であるかどうかを判断します。そのため、SNSでは店舗名が英語だが、ウェブサイトではカタカナ表記、ブログでは住所の番地が半角数字だがGoogleビジネスプロフィールでは全角数字などといった違いでも別の店舗だと判断する可能性があります。
自分たちが管理するインターネット上にある自店舗のNAPは必ずすべて統一するようにしましょう。
これから訪問する飲食店を探す際、グルメサイトではなく、Google検索やマップ検索を利用するユーザーが増えています。
Googleビジネスプロフィールは、今すぐにお店に行きたいといったユーザーに対し、適切かつ豊富な情報を伝え、来店を促すために欠かせないサービスです。
定休日や営業時間、店舗への行き方、イベントやクーポン、メニューの案内などあらゆる情報を無料で発信できるのは、Googleビジネスプロフィールならではでしょう。
ただし、情報の充実、定期的な情報発信、ユーザーとのコミュニケーションを欠かさないようにしないと、店舗集客に活かすこともできません。しかし、日々の業務をしながらGoogleビジネスプロフィールの情報を更新し続けるのはなかなか大変な作業です。複数店舗を運営している場合は特に負荷が大きいでしょう。
そこでおすすめなのが、Googleビジネスプロフィール・HP・SNS情報の一括管理サービス「Canly(カンリー)」です。
管理画面上で複数の店舗情報やクチコミを一括で管理・運用・分析ができるシステムに加え、大手チェーン企業様を中心に40,000店舗以上の支援実績を持つ専任のコンサルタントが、運用支援までコミットするサービスとなっております。
飲食店業界の企業様の事例も紹介しておりますので、ご興味がある方はぜひお問合せください。
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・「飲食業界」の企業様の事例はこちら
=======執筆時に参考にしたURL=======
KB Company「飲食店の集客にGoogleマイビジネスを活用しよう!効果的な戦略方法を紹介」
redish「【Google マイビジネス入門】飲食店がやるべきGoogle マイビジネスとは?概要・メリット・活用方法」
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