この記事でわかること
Googleビジネスプロフィールで口コミの数を増やすことは、MEO対策において非常に重要です。そのため、顧客からの口コミを増やすことを目的に、キャンペーンの実施を検討している企業も多いでしょう。
しかし、Googleビジネスプロフィールで口コミを集めるとき、やってはいけないキャンペーンがあるため注意が必要です。そこで今回は、Googleビジネスプロフィールにおける口コミの重要性に触れつつ、口コミを集めるときにやってはいけないキャンペーンや口コミを集める方法などについて解説します。
スマートフォンが普及した近年、消費者が店舗やサービスを選ぶ際、参考にすることが多いのが口コミです。口コミには顧客のリアルな意見が反映されているため、企業のホームページや紹介サイトなどに比べ、顧客にとって価値の高い情報が得られる点が特徴といえます。
したがって、良い評価の口コミをたくさん集められれば、おのずと集客数の増加にもつながるでしょう。そのため、多くの企業が口コミの重要性を理解し、MEO対策のKPIに設定していることが一般的です。
まず本章では、口コミがなぜ重要なのか、そのメリットを紹介しつつ解説します。
自店舗のGoogleビジネスプロフィールのページに高評価の口コミが増えることによって、来店促進につながります。
顧客がまだ行ったことがない店舗や、はじめて訪れた土地などで店舗やサービスを検索するときには、口コミ情報を頼りに判断することが多いからです。また、詳しくは後述しますが、高評価の口コミが増えるとGoogle検索やGoogleマップの検索結果にもポジティブな影響を与え、露出効果が高まることもポイントでしょう。
例えば、はじめて訪れようとするラーメン屋さんの口コミを見たときに「ここのラーメンはイマイチ」と書かれていたら、来店しようとは思わないでしょう。しかし「ラーメンがおいしい!」「接客が良い」など、ポジティブな口コミがたくさん投稿されていれば「行ってみよう」と思う方も多いと思います。
顧客が新しい店舗へ訪れる際には、少なからず不安を抱えているものです。顧客のリアルな声である口コミにポジティブな内容が多く見られれば、顧客の不安も解消され、来客につながりやすくなるでしょう。
顧客が投稿した口コミに対して真摯に対応することで、リピーターになってくれる効果が期待できるでしょう。
Googleビジネスプロフィールでは、顧客による口コミ投稿に対して企業側から返信することが可能です。つまり、Googleビジネスプロフィールの口コミ機能を介して、店舗と顧客が直接コミュニケーションをとれるわけです。
顧客の投稿に対して丁寧に返信すれば、店舗の誠意が伝わりエンゲージメント強化につながり、結果として顧客がリピーター化する可能性を高められます。
口コミの数を増やすことによって、MEO対策にポジティブな影響を与えます。
MEOとはマップ上に店舗情報を掲載し、マップ経由の来訪を増やすための施策です。
参考:MOZ/The State of Local SEO Industry Report 2020
米国のマーケティング調査企業MOZは「The State of Local SEO Industry Report 2020」で、検索結果に表示させることに寄与する2番目の重要指標が、Googleのレビューであると発表しています。
よって、高評価の口コミが増えれば、Google検索やGoogleマップ上の検索結果で自店舗の情報が表示される可能性が高くなるでしょう。
また、Googleは口コミの数と評価が検索順位に影響すると、Googleビジネスプロフィールヘルプで公言しています。
したがって、ポジティブな口コミを増やすことがMEO対策に有効なことは間違いないといって良いでしょう。
参考:Google/ Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法
ポジティブな評価の口コミを集めるためには、まず口コミ自体の数を増やさなくてはいけません。そのため、口コミを投稿してもらうためのキャンペーン実施を検討する企業も多いでしょう。
しかし、Googleは口コミを集めるために禁止しているキャンペーンがあります。もしGoogleのレギュレーションに違反してしまうと、ペナルティが課されてしまうため注意が必要です。
Googleが口コミを集めるためのキャンペーンとして、ガイドラインで禁止しているものを紹介します。
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出典:Google/マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシーヘルプ
万が一、Google側にレギュレーション違反と判断された場合は、検索順位が圏外になったり、場合によってはアカウントが停止になったりするペナルティを課される可能性があります。
では、実施するべきではないキャンペーンの内容について詳しく解説します。
上記レギュレーションによると、口コミの数を増やすために顧客へインセンティブを渡すキャンペーンは禁止されています。
例えば「口コミを書いてくれた方は生ビール1杯無料」「口コミを書いてくれたらクーポンを差し上げます」といったキャンペーンの実施はNGです。また「口コミを書いてくれたらお会計から10%割引」といったキャンペーンも実施できません。
肯定的な内容の口コミを顧客に募る行為も禁止されているため、評価を5つ星にしてもらうようなキャンペーンの実施もNGです。
Googleは良い口コミも悪い口コミも含めて、その店舗の評価と考えており、かなり悪い内容の口コミでも取り下げてもらえる可能性は低いようです。また、Googleビジネスプロフィールヘルプにも、以下のように記載されています。
否定的な口コミが、ビジネスのやり方に非があることの証であるとは限りません。例えば、顧客の一方的な期待が空回りしている場合もあるでしょう。口コミは、今後の顧客向けサービスの改善方法を把握するうえでも役立ちます。 |
出典:Google/Google でクチコミを読んで返信する方法
そのほかに行うべきではないキャンペーンや施策としては、以下のようなものが考えられるでしょう。
なりすまし行為とは、1人で複数のアカウントを作って、たくさんの口コミを投稿する行為です。明らかに店舗やサービスを利用している回数が多く、怪しいとGoogle側に判断された場合は、ペナルティを課される可能性があるでしょう。
次に、店舗スタッフなど関係者による口コミ投稿もNGです。関係者が自社にとって不利になる口コミやネガティブな内容の口コミを投稿するはずがないので、こちらも当然NGでしょう。
なお、Googleから正式なアナウンスはありませんが、以下の情報から関係者による口コミだと判断される可能性があるため注意が必要です。
また、店舗内に口コミステーションを設置して、顧客に口コミを募る行為も禁止されています。
口コミステーションとは、口コミのお手本やひな型を店内に掲載し、それを参考に顧客へ口コミの投稿を募る場所です。Googleは口コミステーションの設置をレギュレーションで禁止しているため、絶対にやめましょう。
特典を提供したり、店舗に口コミステーションを設置したりしてユーザーから口コミの投稿を募ることは、Googleの口コミに関するポリシーに違反します。ポリシーに違反している口コミは、削除されることがあります。 |
出典:Googleビジネスプロフィール ヘルプ/ユーザーが Google でクチコミを書くためのリンクを作成する方法
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Googleビジネスプロフィールで口コミを集めるためには、以下のような方法が考えられます。どれもすぐに実施できるものばかりなので、ぜひ試してみてください。
口コミの投稿は、店舗に来店してサービスを利用した顧客が実施することが基本です。
そのため、実際に来店された顧客にサービスを利用した感想などを募ることで、口コミを投稿してもらえる可能性があります。Googleはさまざまな情報から、実際に店舗へ来店した顧客を判断していることが予想されるため、来店顧客の口コミと判断されることで評価が高まる効果が期待できるでしょう。
まずは、実際に来店してくれた友人や知人などへ、口コミの投稿をお願いすることが第一歩です。
ただし前述のとおり、口コミを依頼する際に何らかの対価を渡すことはNGですので注意しましょう。
店頭に置くPOPなどで、来店した顧客に口コミを募ることも有効な施策です。
ただし、Googleビジネスプロフィールの口コミページのURLをそのまま記載した場合、誰も入力してくれない可能性が高いので、QRコードにして掲載すると良いでしょう。
QRコードを生成するためには、口コミ投稿用のURLを発行しなくてはいけません。以下の方法で入手します。
■パソコン
・対象店舗のGoogleビジネスプロフィールを選択
・左側にある「ホーム」をクリック
・「口コミを増やす」をクリックして短縮URLをコピー
■スマートフォン・タブレット
・対象店舗のGoogleビジネスプロフィールを選択
・「顧客」をタップ
・「口コミ」をタップ
・右上にある「共有アイコン」をタップ
・短縮URLをコピー
短縮URLをQRコードメーカーで変換することで、QRコードを生成できます。
来店した顧客へのメルマガや、電話番号を入手した顧客のSMSなどで口コミを募ることも一つの方法です。前述した短縮URLを記載し、サービスを利用した感想の記入をお願いしましょう。
ただし、くれぐれも口コミ投稿者へインセンティブを与える旨の記載をしないよう注意が必要です。
SNSなど自社のオウンドメディアで口コミの投稿を募集することも効果的でしょう。自社のファンである顧客であれば、ポジティブな内容の口コミが期待できますので、積極的にSNSを活用することをおすすめします。
クレームや悪質な口コミに対しても、店舗側は真摯に対応することが重要です。高評価の口コミにだけ回答するのではなく、低評価の口コミに対してどのように対応するかで、店舗の価値が図られます。
クレームをしてくれる顧客には、期待を込めて意見をしてくれている人もいるため、店舗側が丁寧に対応することで信頼度の向上につながります。明らかに店舗側に非がある場合は、きちんと謝罪することも大切です。また、クレーム内容を参考にサービスの改善を図ることで、顧客満足度の向上にもつなげられるでしょう。
実際に、下記のようなコメントも。
このように、悪い口コミの場合でも、真摯に対応することがポジティブな印象につながる場合もあるため、返信するのが原則と考えておきましょう。全く返信をしない場合と比べると、真正面から謝り、改善を約束するほうが印象は良いです。
しかし、口コミの中には悪質なものが含まれていることもあります。まずは事実確認を行い、間違いや事実無根であると判断した場合は、毅然とした態度で対応するべきです。ただし、一方的に自社に非がないことを明言するだけでなく、改善策も同時に提案することで顧客の信頼が得られる可能性が高まる効果が期待できます。
また、あまりにも目に余る内容の場合は、Google側へ該当する口コミの削除を依頼することが可能です。ただし、単純に悪い評価の口コミが削除される可能性は低いといわれています。あくまでもGoogle側のガイドラインに抵触し、削除することが妥当だと判断された場合のみ、削除対応が行われます。
口コミの削除依頼をする方法は以下の通りです。
■パソコン
・対象店舗のGoogleビジネスプロフィールを選択
・「口コミ」をクリック
・該当の口コミを選択
・右上にある「…」から「不適切な口コミ」として報告をクリック
■スマートフォン・タブレット
・対象店舗のGoogleビジネスプロフィールを選択
・「顧客」をタップ
・該当の口コミをタップ
・「…」をタップして「不適切な口コミ」で報告をタップ
なお、以下がGoogleビジネスプロフィールにおける口コミのガイドラインです。参考にしてみてください。
参考:ローカルガイドヘルプ/禁止および制限されているコンテンツ
Googleビジネスプロフィールの口コミはMEO施策において重要なものですが、集めるときに禁止されているキャンペーンがあります。今回紹介した内容を参考に、Googleのレギュレーションに準拠した形で、顧客に口コミを投稿してもらえるように努めることが大切です。
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