この記事から分かること
Googleビジネスプロフィール(旧 Googleマイビジネス)ではメッセージ機能と呼ばれる、ユーザーと直接コミュニケーションがとれる機能が提供されています。Web上でユーザーと直接やりとりできる機会は少ないので、店舗の集客効果や収益を向上させるために活用したいところです。
しかし、ユーザーと直接コミュニケーションをとることによるデメリットもあるので注意が必要です。そこで今回は、Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能の概要や活用する際のメリット・デメリット、設定方法と実現できること、運用する際のポイントを解説します。
Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能とは、ユーザーと企業が一対一でコミュニケーションがとれるチャット機能です。ユーザーはGoogleマップアプリからメッセージ機能を使って、企業側に質問ができます。一方、企業側もGoogleマップアプリかパソコンのGoogleビジネスプロフィールの管理画面からユーザーと連絡をとることが可能です。
本章ではGoogleビジネスプロフィールのメッセージ機能の活用メリット・デメリットについて解説します。
Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能を活用するメリットは、なんといっても24時間ユーザーからの問い合わせに対応できる点です。SNSの公式アカウントを運用していない店舗でも、ユーザーからの問い合わせに24時間対応できるのはうれしいところでしょう。
営業時間内であれば電話による問い合わせに対応できますが、営業時間外でも対応できるようになることで、顧客満足度の向上が期待できます。また、メッセージ機能を有効化していない競合他社との差別化につながる点もメリットです。
ユーザーとの接点が増やせることで、集客効果や収益の向上につなげられるでしょう。
Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能のデメリットは、24時間対応が可能になることで、運用負荷が高くなることです。問い合わせは24時間可能だとしても、店舗側のスタッフが24時間体制で返信できるわけではありません。
Googleはユーザーから問い合わせがあった場合は24時間以内に返信することを推奨しています。しかし、ユーザーはできるだけ早い返答を求めています。数時間経過しても返答がない場合は、企業の信頼を下げる可能性もあるでしょう。
したがって、Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能を利用する場合には、適切な運用体制を準備する心構えが必要です。
Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能を設定する方法について、PCとスマートフォンでそれぞれ解説します。
PCでGoogleビジネスプロフィールのメッセージ機能を有効・無効にする方法は以下の通りです。
以上で設定は完了です。
以上でチャット機能はオフになります。
次にスマートフォンでGoogleビジネスプロフィールのメッセージを設定する方法を解説します。
以上で設定は完了です。
以上でチャット機能はオフになります。
なお、Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能はいつでもオン・オフが可能なので、対応が難しい時間帯は無効にしておくとよいでしょう。
Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能を活用することで、実現できることを3つ紹介します。
Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能では、ユーザーがはじめてメッセージを送る際、自動送信されるウェルカムメッセージを設定できます。ただし、ウェルカムメッセージの設定ができるのは、Googleビジネスプロフィールアプリだけです。
ウェルカムメッセージの設定方法を解説します。
以上でGoogleビジネスプロフィールのメッセージ機能は設定は完了です。なお、ウェルカムメッセージの中に、どの程度の時間で返信できるか記載しておくとユーザーを安心させられるため、無理のない範囲で設定しておきましょう。
Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能では、ユーザーへ写真を送付することも可能です。ただし、写真を送付できるのは、過去に1度でもメッセージを送ってくれたユーザーのみに制限されています。
画像によって、割引クーポンやイベントの告知、営業時間の変更のお知らせなど、さまざまな情報をユーザーへ提供できるでしょう。
ただし、あくまでもGoogleのレギュレーションに違反しない範囲で実施しなければなりません。また、ユーザーから返信がないにも関わらず、店舗側から一方的に写真を送り続ける行為などはNGです。
メッセージ機能を有効にしていると、自店舗のGoogleビジネスプロフィールのページ上に「予約リクエスト」「見積もりを依頼」というボタンが表示される場合があります。出現する条件は業種や地域、国などによって変動するようです。
「予約リクエスト」「見積もりを依頼」ボタンが表示されている場合、ユーザーはリクエストの内容や希望時間などを入力して、企業側へ送信できます。その後、メッセージを受け取った企業が、内容を確認してメッセージ上で結果をユーザーへ報告する流れです。
なお、Googleビジネスプロフィールには「Googleで予約」という機能も提供されています。「予約リクエスト」「見積もりを依頼」ボタンが直接店舗と顧客がやりとりする点に対し「Googleで予約」は連携しているサービス(ぐるなび、ホットペッパービューティなど)に連絡が入る点が違いです。
Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能は、直接ユーザーとやりとりするため、注意するべきポイントがたくさんあります。注意するべきポイントを5つ紹介するので確認しておきましょう、
ユーザーから受け取ったメッセージは、24時間以内に返信することが鉄則です。
前述の通り、Googleは24時間以内に返信することを励行しており、実施できなかった場合はメッセージ機能を無効化することがあると以下のように明言しています。
ビジネス プロフィールでチャット機能を使用する場合の要件は次のとおりです。 新しいメッセージを受信したら、24 時間以内に返信してください。こうすることで、ユーザーとの信頼関係を築くことができ、集客アップにもつながります。24 時間以内に返信しなかった場合、Google ではタイムリーな返信を推進するため、お客様のビジネスのチャット機能を無効にすることがあります。 |
出典:Googleビジネスプロフィール ヘルプ/迅速に対応(時間の要件)
また、Googleはメッセージの返信時間を記録しており、メッセージごとの返信時間や平均返信時間、競合他社の平均返信時間を確認できます。そのため、あまりにもユーザーへの返信が遅い場合は、Googleからの評価が下がる可能性もあります。
しかし、何よりも大切なのは、メッセージの返信が遅くなることによってユーザーの信頼を失わないようにすることです。よって、ユーザーからのメッセージには可能な限り早く対応できる体制を構築しましょう。
Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能を利用する企業は、Googleが規定するガイドラインを遵守する必要があります。
例えば、メッセージ上でユーザーの機密情報を開示するように要求したり、長時間返信しなかったりする行為は違反行為です。また、ユーザーから返信がないのに、何度もメッセージを送りつけることや、誤解を与える内容を回答することも禁止されています。
もちろん、企業側だけでなくユーザー側にも遵守するべきガイドラインが設定されています。ガイドラインの詳細は、以下Googleビジネスプロフィールのメッセージガイドで確認しておきましょう。
参考:Googleビジネスプロフィール ヘルプ/ビジネス プロフィールのメッセージ ガイドライン
ユーザーによっては、悪意のある内容を含むメッセージを送ってくるケースもあるでしょう。明らかにスパムだと判断できるメッセージの場合でも、放置しておくとGoogleに「返信していない」と判断され、評価が下がる可能性があります。そのため、悪質なメッセージが送付されてきた場合には、Googleへ報告しましょう。
悪質なメッセージの報告・ブロックの方法は以下の通りです。
以上で該当ユーザーがブロックされるため、今後はこちらからのメッセージを受信しなくなります。
自店舗のGoogleビジネスプロフィールのページに「予約リクエスト」が表示されている場合は、予約受付のオペレーションに注意が必要です。「予約リクエスト」があった場合、対応は店舗側が手動で行うことになります。ただこのとき、ユーザーが電話や「Googleで予約」などほかの方法でも予約をした場合には、ダブルブッキングになる可能性があります。
したがって「予約リクエスト」を受けた場合は、迅速に調整を行いユーザーに返信しましょう。返信が遅れると、ユーザーが別の方法で再度予約をしてしまい、予約のダブルブッキングが発生する可能性が高くなります。念のため、同じ名前のユーザーが同一時間に予約を入れていないか確認しておくと安心でしょう。
Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能を利用する場合には、アプリの通知を受け取れるよう忘れずに設定しておきましょう。アプリの通知設定をオフにしていると、ユーザーのメッセージに気づけず返信が遅れる可能性があるからです。
アプリの通知を受け取る設定は、以下の方法で実施できます。
以上でアプリの通知設定は完了です。
Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能は、ユーザーと直接やりとりができる機能です。有効活用することで、ユーザーの信頼や集客率の向上などが期待できるでしょう。ただし、できるだけ早く返信をしないと逆にユーザーの信頼を失いかねないので、運用体制は盤石にしておく必要があります。また、Googleのガイドラインを守ることも必須です。
今回紹介した内容を参考に、Googleビジネスプロフィールのメッセージ機能を有効活用してもらえれば何よりです。
メッセージ機能以外にも、Googleビジネスプロフィールには集客に活用できるさまざまな機能が搭載されています。しかし実際は、複数の店舗の情報を地道に管理するのは大変で、機能を使いこなす余裕がないケースもあるでしょう。
そこで活用していただきたいのが「Canly(カンリー)」です。「Canly(カンリー)」なら、Googleビジネスプロフィールや各SNS・HPなど様々な媒体に掲載されている全店舗分の情報やクチコミの一括管理・分析が可能です。また、40,000店舗以上の運用実績を持つ専任のコンサルタントが日々の運用ノウハウの提供、運用体制の構築まで伴走し、成果にコミットいたします。
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